EAsT 135 | ~イースト135~ 神戸市西区で米や野菜の有機農業。

活動記録

イベントレポート「稲刈り2021 in 大谷」

青空ひろがる大谷の世界はまさに秋晴れというにふさわしく、これ以上ないというほどの収穫日和でした。今週も台風の心配もなければ雨の予報もなく、準備段階から天候に左右されず安心して臨めました。
稲刈りの日です。
およそ参加されたのは60名くらい。手に鎌を持ってひたすら稲を刈っていきました。
朝8時、スタッフ集合。この時点でもう日なたはじりじり暑い大谷の地です。日陰に逃れたら蚊がいます。とにかくテントを組み立てて食材運んで釜で炊くご飯の支度をはじめます。今回もご飯炊き担当はアモン。前回やや焦げあったぞ、ということで緊張の役割でもあります。

時間が経つごとに参加者の方々が谷を下りて集まってきます。
石野、大皿からの説明と挨拶から始まり、草刈りがスタートしました。
稲は立派にすくすく育ってくれてます。それに負けないくらい他の草々も育っております。今年の稲刈りはやや難解な企画となりました。場所によっては稲を覆わんばかりの草の数々。どれをどう刈ってどう集めればいいのか、なんというのかパズルのような展開です。稲刈りじゃなくて草刈りじゃん、なんていうなかれ。戸惑いや面食らう姿もまたいとおかし、まぁこれも自然ということで。反対側の田ではコンバインも始動しましたが、これは草のはびこってない稲だけのエリア。ちょっこし申し訳なさもありながらのみなさまの活躍に期待し続けていた今日という日です。

みなさまほんとにお疲れ様でございます、つよい太陽光線ささる10月最初の日曜日、おとなも子どもも小さな小さなお子さんもせっせと作業に勤しんで。子どもたちの存在はおおきいなぁ。じゅくじゅくした田んぼに戸惑ったりバッタやイナゴを夢中で捕まえてたり。泣き声とか寝顔ふくめて、そんな姿がこの企画やってよかったなと思える大切な要素のひとつなんですよ。

同時進行で調理も進行しております。サツマイモ切ってお米炊いて味噌といて。今回も美保さんがステキなマジックをかけてくれました。メンマ、エゴマ醤油、キュウリのピクルス、他にいろいろの魅惑の醤。素材ももちろん旨いがそこにさらなる滋味が加わって。

お昼になり食事となります。ご飯は2つ構成、白米&芋。この色彩の妙味。具だくさん過ぎる味噌汁。優しい野菜。これたまらんなぁ。わたしの拙い説明よりも写真でみなさま振り返ってください、至高の品々。あ、アモン。ご飯とっても上手に炊けてたよ。腕を上げたね、プレッシャー見事にはねのけたね。こう書いてしまうと次回も重責だね。

休憩してお腹がこなれたとこで、午後の作業開始です。また稲を刈っていく。コンバインも動く。稲藁を集め束ねていく。子どもたちも遊ぶ。バッタや蝶々を追いかけたり。必死に逃げる蝶々、これがほんとの丁々発止。なんておもしろくもなんともないオヤジ的冗句は置いといて、まぁみんな背丈ほどある草の中をかき分けていきます。でもなんで今年はこんなに草が出てるんだろう。わからんです。カヤネズミの巣もよく見かけました。赤ちゃんも見ましたよ。小さい小さい生命の息吹でした。イノシシの這いずる跡もあったり、スズメバチが虫を補食してるとこも見たりで、やっぱりここは自然の一部なんですね。そりゃ草も出てきますわな。

14時すぎていく頃から参加者のみなさまもぼちぼち帰られ、スタッフが残っていきました。脱穀した稻藁を単管で組んだとこに掛けて干したり、稻藁を紐でゆわえたり、後かたづけとかやったりする頃にはもうみんなクタクタ、疲労困憊。単管干しがもういっぱいで、田んぼの地面に立て干ししました。エミコ農法。この頃になると疲れが回りすぎて冗談もよく出てきてだんだんと混沌の世界に。濃くて酷で楽しい1日となりました。みなさまのおかげです。みなさまがいるからかんばることもできる。みなさまはいかがでしたか? お疲れ様でした。明日は月曜日。また新しい日の始まり。今晩はゆっくり休んでください。
スタッフのみんなもお疲れさま。みんながいるから楽しめます。ほんとにありがとう。紅茶もおいしかった。

(文・丸山 / Photos by Kento Minoi)

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(撮影・Biocreators)